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デジカメで上手に写真を撮影するテクニック

旅をし続けて思う、「旅写真」の撮り方

よくある「困った失敗例」から学ぶ撮影術

「旅写真」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?
観光地での記念写真や食べ物の記録、もちろんそれらも立派な「旅写真」です。

ここを訪れてくださっている方は、写真が好きだったり、
本格的に写真を撮り始めたところだったり…
皆さん写真に興味がある方ばかりだと思います。
なので今回は、いつもとは少し違った「旅写真」とそれにまつわるエピソードから、
私の考える“旅写真の撮り方”をご紹介します。

1)とにかくアンテナを張る

ぬいぐるみを持つ女の子
(C) Maaya / UK. Cotswolds



こちらはイギリスの田舎町で撮影した写真です。

町を散策している途中で出会った少女は、真っ白なワンピースとふわふわヘアーがとても印象的で、シャッターを切る数分前から目で追っていました。
すると少女が振り返った瞬間、手にもっていたぬいぐるみがパッと開いたのです。まるで天使のような少女に、夢中でシャッターを切りました。

常に“被写体を見つけるアンテナを張る”ということがどれだけ大切か、私自身も再認識することができた1枚です。
それは、「意識して」また「考えて」写真を撮ることとは少し違います。自然とアンテナを張れるようになるには、日頃からカメラを持ち歩き、写真を撮り続けることが一番の近道なのです。

2)自分の心に素直になる

ファブリック屋さんの前
(C) Maaya / UK. Hammersmith



こちらもイギリス、早朝のお散歩中に撮影した写真です。

まだどのお店も開店前で、いつもは賑やかな街が静まり返っていました。ファブリック屋さんの前を通ると、何やら視線のようなものが…。
そう、この女性です。何かの広告のようでしたが、とにかく気になって仕方ありませんでした。

その時人生の壁にぶつかっていた自分の心、現状から脱出したいけれど上手くいかない不安のようなものを彼女の瞳に重ねあわせていたのだと思います。

クリケットで遊ぶ子供
(C) Maaya / INDIA. Varanasi



こちらはインド、ホテル周辺のこども達と一緒にクリケットをして遊んでいたときの1枚。
とても楽しかったそのときの気持ちがそのまま写真に表れています。

素直になることと、写真を撮ること。一見何も関係の無いことのように思えるかもしれません。
ですが、その瞬間のあなたの心は、その瞬間だけのもの。
「良い写真を撮るぞ!」と意気込んでかまえるより、ありのままの心でシャッターを切ることをオススメします。

3)たくさんの写真をみる

飛び立つ鳩
(C) Maaya / AUS. Brisbane



こちらは、オーストラリアで撮影した写真です。

信号待ちをしているとき、鳩が飛び立つまでじっと待ってシャッターを切りました。
後から「このとき、どうして鳩が飛ぶのを待ったのだろう。」と振り返ってみると、それは私が大好きな写真家 Henri Cartier-Bressonの影響を受けていたのだと気付きました。
Bressonの写真集を繰り返し見ていたので、自然と自分の撮りたい画に近付けようとしていたのです。

光と影の境目を歩く夫婦
(C) Maaya / UK



この写真も、光と影の境目まで夫婦が歩いて来るのを待って撮影したものです。

1)で紹介したアンテナの話にも繋がるのですが、たくさん撮ること、たくさん視ることは、“自分は何が撮りたいのか”“どんな写真が好きなのか”のヒントを与えてくれるはずです。

写真の撮り方に正解はありません。もちろん技術的な知識はある程度必要ですが、「良い写真」の答えは各々の中にあるものだと思います。
今回ご紹介したものは、あくまでも私の撮り方です。
皆さんも撮り続ける中で自分に合った撮影スタイルを見つけてみてくださいね。



【執筆者 maaya(まあや)】


[All Photo by Maaya]
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